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Urine Porphyrins 尿中ポルフィリン検査

ヘム生合成の酸化された代謝産物であるポルフィリンの尿中濃度の異常は、遺伝性疾患、代謝上のかく乱と疾患、貧血、酸化ストレス、そして有害化学物質や有害金属への暴露と関係しています。この尿中ポルフィリン検査は、水銀、ヒ素、そしてある種の化学物質や薬剤への高濃度暴露と関連して用いられます。水銀と関連して検出されるプレコプロポルフィリンは、ヘム生合成量が少ないときでも検出量を増やすために、個別に報告され、そしてウロポルフィリンあたりの量でも報告されています。この無侵襲の検査には、朝一番尿(FMV)か、24時間尿採取が必要です。

ターンアラウンドタイム(検査結果が通常ラボに検体が到着してからの時間)7から9日

この検査は以下の疾患や症状に対して用いられます
  • 貧血
  • 自閉症
  • 遺伝性疾患
  • 栄養失調
  • 酸化ストレス
  • 毒性化学物質や有害金属への暴露

詳細情報

尿中のポルフィリン類は、ヘム生合成の際、生じる酸化された中間代謝産物であり、ヘム生合成経路の特定酵素の抑制によるポルフィリノーゲン類の蓄積などが起きると即座に分泌されます。ヘムは、酸素結合、輸送、そして利用、シトクロム、そしてミトコンドリア内での電子輸送に必要とされています。ヘムが高頻度で生産されると、尿中ポルフィリン類は、ヘム生産時に生じる障害の早期で敏感なマーカーとなります。ヘム生産時の障害としては、遺伝性疾患、代謝上のかく乱や疾患、栄養状態、酸化ストレス、そして有害化学物質や有害金属への高濃度暴露が考えられます。

このポルフィリン検査は、水銀(Hg)、鉛、そしてヒ素などの有害金属が、非常に高濃度の場合用いられます。水銀はポルフィリノーゲン代謝に関与する2つの酵素(ウロポルフィリノーゲン・デカルボキシラーゼ、コプロポルフィリノーゲン・オキシダーゼ(CPOX))を特異的に抑制します。これら2種類の酵素が抑制されることによって、特に副腎皮質で、ペンタカルボキシポルフィリノーゲンとコプロポルフィリノーゲンIIIの蓄積が起こります。この異常に蓄積したポルフィリノーゲン類が酸化されることによって、総ポルフィリン類、ペンタカルボキシポルフィリン、そしてコプロポルフィリンIIIの尿中濃度が上昇します。最近の研究では、Hgにさらされる歯科医や長期間高濃度の水銀を投与されたラットの尿に、余剰の異常ポルフィリンが検出されています。水銀と関連した三番目のポルフィリンは、一般的にはプレコプロポルフィリンで、ペンタカルボキシポルフィリンの後、そしてコプロポルフィリンIの前に溶出します。プレコプロポルフィリンは、分子的な特徴から性格付けされる必要がいまだあり、CPOX遺伝子に変異がある(CPOX4遺伝多型)水銀に暴露した個人で上昇するようです。

ドクターズデータ社の研究によれば、別々のプレコプロポルフィリンによるピークが3回あることが明らかになりました。水銀と関連したプレコプロポルフィリンに関する知識は限られているので、ドクターズデータ社では、研究目的に、総合値と同様に、この3つすべてのピークを個別に報告しています。そして、ウロポルフィリン濃度が水銀によって影響されないことが分かっているので、栄養失調や自閉症の子供で見られるように、ヘムの生合成が少ない人の異常を検出する感度を増加させるために、ウロポルフィリン濃度に対する総プレコプロポルフィリン類の濃度も報告されています。


追加事項:

• ヒ素に暴露している場合、ウロポルフィリン類とコプロポルフィリンIの濃度が上昇し、コプロポルフィリン類(I:III)の比も上昇する。
• 鉛に暴露している場合、コプロポルフィリンIIIの濃度が上昇する。
• ヘキサクロロベンゼンやダイオキシンに暴露している場合、ウロポルフィリン類の濃度が上昇する。
• ポリ塩化ビニル(PVC)や多臭素化ビフェニルに暴露している場合、コプロポルフィリン類の濃度が上昇する。

様々な薬剤やその他の物質によって、ポルフィリン代謝に関与する酵素が抑制されることがあり、尿中のポルフィリン類濃度に影響を及ぼしています。この様な化合物には、アルコール、鎮静剤、鎮痛剤、抗生物質、エストロゲン類、そして経口避妊薬が含まれます。貧血、妊娠、そして肝疾患もまたポルフィリン代謝に影響及ぼしています。

この無侵襲の検査には、朝一番尿(FMV)か24時間尿採取が必要です。

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