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Comprehensive Stool Analysis 総合便検査

胃腸の病気は、患者が医療を求める最も一般的な理由の一つです。胃腸障害と関係する症状には、持続性の下痢、便秘、膨満感、消化不良、過敏性腸症候群、そして吸収不良があります。The Comprehensive Stool Analysis検査は、消化吸収機能の評価、日和見病原体の存在の確認に役立ち、胃腸障害の治療改善効果をモニタリングするのに役立ちます。該当する細菌や真菌に対しては、標準と天然の薬剤による抗菌薬感受性試験も、追加料金無しで行います

ターンアラウンドタイム(検査結果が通常ラボに検体が到着してからの時間)8から10日

この検査は以下の疾患や症状に対して用いられます
  • 消化器症状
  • 自己免疫疾患
  • 関節痛
  • IBD/IBS
  • 炎症
  • 食品への感受性
  • 栄養失調
  • 皮膚症状(アトピー性皮膚炎)

詳細情報

The Comprehensive Stool Analysis検査という非侵襲的診断評価法によって、医師は、クロストリジウム種を含む有益と不均衡共生細菌、病原性細菌、そしてイースト/真菌の状態を客観的に評価することが可能になります。そして、病原性種の正確な同定と感受性試験により最も適切な医薬品または天然の治療薬の選択が大幅に容易になります。

消化吸収効率に関する重要情報は、糞便中のエラスターゼ(膵外分泌充足)、脂肪、筋繊維と植物繊維、そして炭水化物の濃度測定から収集することが出来ます。

炎症が腸の透過性を大幅に増加させ、栄養素の吸収が減少することがあります。

病原体または炎症性腸疾患(IBD)に起因するかどうかによらず、炎症の程度は、リゾチーム、ラクトフェリン、白血球および粘液などのバイオマーカーのレベルを調べることによって評価しモニタリングすることができます。これらのマーカーは、潜在的に生命を脅かす可能性があり、生涯にわたる治療を必要とする炎症性腸疾患(IBD)と関連した炎症と、腸管侵入病原体の存在のために、頻繁に起こる過敏性腸症候群(IBS)と関連したより軽度の炎症とを区別するのに使用することができます。ラクトフェリンは、IBSでは見られないが、IBDの活性相の最中やその前では、著しく上昇する唯一のマーカーです。IBD患者の糞便中ラクトフェリン濃度をモニタリングすることによって、時節にかなったIBD治療が容易になります。そして、検査を病気によって個別に注文できるようになります。病原体と抗原が粘膜に結合するのを予防している分泌性IgA(sIgA)の広汎な大部分が普通に消化管に存在しているので、胃腸のsIgAの状態を知ることは、本質的に重要なことです。sIgAは、消化管の液性免疫の状態の唯一の善良なマーカーです。

健康の基礎には、食物の適切な消化、栄養素の吸収、病原体の排除、そして廃棄物のタイムリーな排出が含まれています。消費した食物から利益を得るためには、栄養素が適切に消化されて、その後に門脈循環系から効率的に吸収されなければなりません。食物繊維、大きめの繊維破片、そして未消化の食材は、消化管管空に留まる必要があります。重要な栄養素の消化不良と吸収不良によって、変性疾患、免疫不全状態、そして栄養失調が悪化することがあります。腸管浸漏症候群に見られるように、高度に特異的な栄養吸収過程の障害や消化管バリアー機能の低下は、以下の要因から起きることがあります。
 • 胃酸産生低下
 • 慢性の消化不良
 • 食品アレルゲンの腸吸収上皮への影響
 • 細菌の過剰成長や不均衡(ディスバイオーシス)
 • 病原性細菌、イースト或いは寄生虫そして関連毒性刺激物
 • NSAIDと抗生物質の使用
腸機能の障害によって、食物アレルギー、全身性疾患、自己免疫疾患、そして通常は排出するために腸に貯めてある物質からの毒性負荷が、悪化することがあります。消化管機能障害の改善として、病原体と刺激物への暴露を除去する事を検討し、塩酸や膵臓酵素そしてプレバイオティクスとプロバイオティクスを補給し、粘膜バリアーを修復することを含む総合的に導かれるアプローチを採用するべきです。

The Comprehensive Stool Analysis検査には、寄生虫に関する分析が含まれていません。寄生虫が存在する場合の評価には、the Comprehensive Stool Analysis with Parasitologyをご検討ください。

NSAIDと抗生物質の使用

腸機能の障害によって、食物アレルギー、全身性疾患、自己免疫疾患、そして通常は排出するために腸に貯めてある物質からの毒性負荷が、悪化することがあります。消化管機能障害の改善として、病原体と刺激物への暴露を除去する事を検討し、塩酸や膵臓酵素そしてプレバイオティクスとプロバイオティクスを補給し、粘膜バリアーを修復することを含む総合的に導かれるアプローチを採用するべきです。

The Comprehensive Stool Analysis検査には、寄生虫に関する分析が含まれていません。寄生虫が存在する場合の評価には、the Comprehensive Stool Analysis with Parasitologyをご検討ください。


便による総合腸内環境検査

検査の内容

細菌に関する情報

健康でバランスの取れた消化管では、細菌叢の総量の内の相当部分が善玉細菌叢で構成されています。これらの善玉細菌は、ビタミンの生産、繊維の発酵、タンパク質と炭水化物の消化、そして抗腫瘍物質と抗炎症物質の伝播を含む、健康を防護する多くの作用を消化管内で発揮します。
クロストリジウム属の細菌叢は、健康な胃腸でよく見られます。クロストリジウム菌の存在は、その他の善玉細菌叢とのバランスで考えなければなりません。クロストリジウム属が検出されないか、その他の善玉細菌叢と比較して過剰に検出される場合は、細菌叢がアンバランスになっていると考えられます。クロストリジウム・ディフィシル菌と関連した疾患が疑われる場合は、Comprehensive Clostridium cultureか、toxigenic C. difficile DNA testを行うことが勧められます。
片利共生細菌は、宿主の消化管内で、通常病原性を発揮することも善玉菌として振る舞うこともあり得ます。善玉菌の量が少なく、そして片利共生細菌の量が増加している場合は、不均衡が起きる場合があります。ある種の片利共生細菌の濃度が高い場合は、ディスバイオティックな細菌叢として報告しています。ディスバイオティックな細菌は、既知の病原菌細菌から構成されていて、消化管内で病気の原因となり得ます。汚染された水や食品を摂取したり、抗生物質や、経口避妊薬やその他の薬剤を使用するなど、善玉細菌にとって毒性がある化学物質に暴露したり、繊維の摂取量が少なかったり、高いストレスにさらされたりすると、ディスバイオティックな細菌が存在することがあります。


真菌培養

真菌顕微鏡検査

顕微鏡で便中の真菌を検査することは、真菌が増殖しているかどうかを判別するのに有用です。真菌が稀なのが正常です。そして多量(少量、中程度、多量)に見出される場合は異常です。


真菌に関する情報

真菌は通常、皮膚、口腔、腸、そして粘膜皮膚移行部にごく少量見出されます。
真菌の過成長による感染は理論上すべての臓器で起き得、非常に様々な臨床兆候が見出されます。真菌性の下痢は、広域スペクトラム抗生物質の使用や患者様の免疫状態の変化と関係しています。真菌感染と関連する症状には、腹痛、筋けいれん、そして過敏症が含まれます。真菌の存在を調べるとき、培養と顕微鏡検査とでは、相違があります。真菌は、便中に一様に分布しているわけではないので、培養で多量の真菌が検出されても、検出が困難であったり、検出量が少なかったりすることがあります。逆に、顕微鏡検査では、相当量の真菌の存在が示されているのに、培養では検出されないことがあります。真菌は腸内を必ず生きて移動するのではないので、検出が不能になる事があります。

アエロモナス属、カンピロバクター菌、プレシオモナス属、サルモネラ菌、赤痢菌、ビブリオ属、エルシニア属、そしてエドワージエラ・タルダに関しては、個別に検査してあり、特に報告に記載されていなければ、検出されていません。


消化と吸収

エラスターゼに関する調査結果は、膵外分泌不全の除外診断に用いることが出来ます。分泌量が少ないと慢性膵炎や癌と相関していることが報告されています。
脂肪染色: ズダンIV染色を用いた便中脂肪の顕微鏡による検出は、脂肪吸収と脂肪便を評価する為に利用される定性的な検査法です。
便中の筋繊維は、消化不良の指標です。腹部膨満、鼓張、膨満感は、筋繊維の増加と関係している事があります。
便中の野菜繊維は、不十分な咀嚼、早食いの指標となり得ます。
炭水化物: 便検体中に還元物質が存在するのは、炭水化物吸収不良を示唆します。


炎症

ラクトフェリンとカルプロテクチンは、組織の炎症(IBD)と機能症状(IBS)の鑑別の為と、IBDへの対処の為の信頼できるマーカーです。ラクトフェリンとカルプロテクチンの便中濃度をモニタリングすることは、治療の有効性を判定するのに決定的な役割を演じ、IBD寛解の良好な予測因子となり、再発リスクの低下を示唆できます。
リゾチームは、消化管の炎症部位から分泌される酵素で、IBD患者では上昇している事が判明しています。
便中の白血球(WBC)と粘液は、細菌や寄生虫感染で検出されます。そして、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性大腸疾患では、粘膜刺激も伴います。


免疫学

分泌型IgA(sIgA)は、粘膜組織から分泌され、消化管粘膜防御の第一線を構成し、免疫バリアーとしての消化管通常機能の中心を為しています。sIgAの濃度上昇は、免疫応答亢進と関係しています。


短鎖脂肪酸

短鎖脂肪酸(SCFAs): SCFAsは、胃腸内の善玉細菌叢による食物繊維の細菌発酵過程による最終産物であり、胃腸内のディスバイオーシスに抵抗しているばかりでなく、消化管の健康維持に重要な役割を演じています。乳酸菌とビフィズス菌は、大量の短鎖脂肪酸を生産するので、生産された短鎖脂肪酸によって、胃腸のpHが低下し、細菌や真菌を含む病原体に適さない環境が作られます。研究によると、SCFAsには、胃腸の生理学的機能を維持させる数多くの機能があることが示されました。すなわち、SCFAsは炎症を沈静化し、治癒を刺激し、そして通常細胞の代謝と分化に貢献しています。
酪酸の濃度と総SCFA(mg/mL)は、全体としてのSCFA生産量を評価するに重要です。そして、善玉細菌叢の量と繊維摂取量の妥当性を反映しています。


胃腸の健康状態を示すマーカー

便中の赤血球(RBC)は、寄生虫感染や細菌感染と関係していたり、潰瘍性大腸炎などの炎症性大腸疾患と関係していたりします。ただし、結腸直腸癌、痔瘻、そして痔核を除外診断しなければなりません。

pH: 便のpHは、胃腸の善玉細菌叢による繊維の発酵に大きく依存しています。

潜血: 潜血陽性によって、便中にフリーヘモグロビンの存在が見出されたことが示唆されます。フリーヘモグロビンは、赤血球の溶解によって放出されます。


巨視的状態

色: 肝臓から消化器系に導入された胆汁に細菌が働きかけることによって形成された色素のために、便は通常茶色です。ある種の形状によっては、便色が変化することがありますが、多くの変化は、無害で、食品やサプリメントに含まれる色素が原因です。
固さ: 便は通常水分を75%含有しており、理想的には、形をつくり柔らかくなければなりません。便の固さは、消化管内の通過時間と水分吸収量によって変化します。


真菌への感受性: カンジダ・グラブラタ

天然の抗真菌薬

天然の抗真菌薬は、真菌がインビトロ(生体外)でこれらの薬剤に対する感受性を示したときに、患者様を治療するのに便利です。検査は列挙された薬剤を染みこませた円盤状の濾紙を用いて、標準化された手法で行います。各天然物質の相対的な感受性が、円盤の囲んでいる抑制領域の直径に基づいて報告されます。5,000名以上の観察例に基づいたデータを、領域の大きさと薬剤活性度と関連づけるために使用しています。これにより、検査された天然の薬剤に対して、相対的な感受性の尺度が定義されます。


非吸収性抗真菌薬

非吸収性抗真菌薬は、真菌がインビトロ(生体外)でこれらの薬剤に対する感受性を示したときに、患者様を治療するのに便利です。検査は、標準化されているナイスタチンを染みこませた市販の円盤を用いて行います。相対的な感受性が、円盤を囲んでいる抑制領域の直径に基づいて報告されます。


アゾール系抗真菌薬

感受性ありの検査結果(Susceptible)では、検査された抗真菌薬を推奨される量投与した場合、 対象の真菌による感染が適切に治療される可能性が高い事を示しています。 用量依存性に感受性がありの検査結果(Susceptible- Dose Dependent)では、検査された抗真菌薬を最大推奨量投与した場合、対象の真菌による感染が治療される可能性が高い事を示しています。 抵抗性ありの検査結果(Resistant)では、検査された抗真菌薬を通常量使用しても真菌は抑制されない可能性が高いことを示しています。


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