Urine Amino Acids　尿中測定アミノ酸検査

アミノ酸(AA)の分析は、食事から得られるタンパクの適切性とアミノ酸バランス、胃腸障害、タンパク不耐症の形成、ビタミンとミネラルの欠乏、腎臓と肝臓の機能障害、精神異常、炎症反応と酸化ストレスへの脆弱性、解毒能の低下、そしてアミノ酸代謝に関する遺伝障害や獲得障害の識別に役立ちます。血漿での検査は、伝統的に必須アミノ酸の状態を評価するのに用いられ、それに対して尿中分析は、補助因子の不足と関連したアミノ酸浪費と代謝異常に関する情報をより多く提供します。

この検査は以下の疾患や症状に対して用いられます

詳細情報

多くの人がアミノ酸代謝に関して、問題のあるしばしば診断を免れた隠れた機能的障害を抱えています。これらの機能的障害は特定症状として顕在化することもありますが、不顕性のままのこともあります。これらの機能的障害によって、密かに変性疾患に罹患しやすくなっていたり、原因では無いにしろ病気と関連していたりすることがあります。提供される情報が多いので、栄養検査や代謝の検査で、アミノ酸検査を要する異常が見つかったならこの検査が検討されます。

アミノ酸分析では、食事から得られるタンパク質の質と量、消化器障害、そして特に葉酸、B12、B6の代謝と亜鉛やマグネシウムなど、ビタミンとミネラルの欠乏を含む栄養の過不足に関する根源的な情報が得られます。さらに、アミノ酸分析によって、肝機能と腎機能、神経伝達物質前駆体の潤沢さ、解毒能、閉塞性動脈疾患への罹患しやすさ(ホモシステイン)、そしてアミノ酸代謝に関する多くの遺伝性疾患に対する重要な診断情報が得られます。

患者の検査結果は、分かりやすい機能的なフォーマットで表現されます。患者個々人の検査結果に基づいて、総合的に”必要と思われるもの”(B6、B12/葉酸、マグネシウムなど)と”障害の症状”(消化不良/吸収不良、異常な腸内細菌叢、解毒の損傷、酸化ストレスなど)が提示されます。栄養補給の介入を簡単にするために、患者に合わせたアミノ酸補給スケジュールと結果へのコメントを提供します。

血漿と尿による分析の比較

血漿は伝統的に必須アミノ酸の状態を評価するのに用いられ、それに対して尿分析は、補助因子の不足と関連したアミノ酸の浪費と異常な代謝に関する情報がより多く提供されます。

血漿アミノ酸分析では、採取時に血管内で輸送されていたものを測定します。検体は一晩絶食してから採取して、食事から流入するタンパク質の影響を減らします。異常は、確立された基準範囲と測定された濃度を比較して推定します。

腎機能が正常なら、24時間尿アミノ酸分析が、異常を検出できる可能性が最も高いです。24時間検査は丸一日の高値や低値を含むので、血液や組織中のアミノ酸プールの状態を反映し、サーカディアンリズムには影響されません。健康な腎臓は効率的に必須アミノ酸を保持します。それ故、最初は尿中アミノ酸濃度が低下し、その後血漿濃度よりも早く、不適切な状態を示すようになります。

結果をクレアチニンで正規化した早朝一番尿(FMV)によるアミノ酸分析は、完全な24時間採取が採取できないときの代替になり得ます。FMV分析は、特に消化器系の異常、アミノ酸代謝に関するに関する遺伝性疾患、そして腎機能などの顕著な異常の識別に向いており、タンパク質負荷試験にも用いる事が出きます。