Vitamin D Serum ビタミンD血清検査
ターンアラウンドタイム(検査結果が通常ラボに検体が到着してからの時間)
5から7日
DDI社で総ビタミンDを測定する代わりにD2とD3を分けて測定する理由
ビタミンD3は、体内では活性型です。食品や太陽にさらされることによって得られるビタミンDの前駆体は、生物学的に不活性で、体内で活性化される必要があります。ビタミンD3は、循環時の主要な形態である25-ヒドロキシビタミンD3とホルモンとしての活性が有る1α、25-ジヒドロキシビタミンD3を得るために、チトクロムP450-によるヒドロキシル化によって、25-位と1α-位の炭素原子が、逐次的ヒドロキシル化される代謝活性化を被ります。人では、D2よりもD3前駆体の方が、5倍多くミトコンドリア酵素によってヒドロキシル化されます。そして一つの肝酵素のみがD2とD3を等しくヒドロキシル化します。
植物から得られるビタミンD2も同様の活性化ステップをとりますが、この2種類のビタミンDは化学的に側鎖が微妙に異なるために、(D2からは)ユニークな生物学的に活性な代謝物が生産されます。D3代謝物には、ビタミン-D結合タンパクとビタミンD受容体(VDR)に対して、(D2代謝物よりも)より高い親和性があります。患者のD2への反応は、変化が激しく、大量にD2を投与すると短期的にはD3濃度が上昇しますが、長期的にはD3欠乏の回復には至りません。また、大量投与のD2によって実際は徐々にD3濃度が低下していきます。また、年齢と関係したD2代謝不全のエビデンスも存在しています。
どのような形態のビタミンDサプリメントが好ましいでしょうか?
薬力学的な研究に基づいた現在の研究と臨床のエビデンスでは、ビタミンD2とD3はもはや生物学的に同等であると見なされないばかりでなく、可換であるとは考えるべきでないと見なされています。ビタミンDの種類はサプリメントのボトルの成分表に記載されています。D2(エルゴカルシフェロール)ではなくD3(コレカルシフェロール)を求めてください。ますます多くの専門家が、現在の一日あたりのビタミンDの摂取推奨量が少なすぎると信じるようになってきています。第三者機関による品質検査を受けた会社は、ラベルに記載された量と一致するビタミンDを供給するべきです。妥当性を確保するために、治療中はビタミンD濃度を評価してください。太陽光線の照射量が変化してビタミンDの必要量が変わる季節の変わり目には、再び変化を確認してください。ビタミンAとDの関連
ビタミンAとDは、健康に必須な脂溶性の栄養素です。人と動物による研究の両方から、ビタミンAには、骨代謝とビタミンD濃度に対する拮抗作用があるというエビデンスが存在しています。動物での研究からは、ビタミンAが、肝臓内のカルシフェロール-代謝酵素群に影響を与えることによって、ビタミンDと拮抗していることが示唆されました。人に30000IUのビタミンAを注入したところビタミンDによって誘導される迅速なカルシウム応答が阻害されました。高用量のビタミンAには肝毒性があることが知られています。スエーデン女性に対する研究では、ビタミンA摂取量が多くなると、骨折のリスクが増大することが証明されました。ビタミンA(レチノイン酸)は、動物実験では骨芽細胞を抑制して、破骨細胞を刺激して、ビタミンDに通常の血清カルシウム濃度を維持させないことが証明されています。レチノイド治療を行っている患者では、骨量が減少していることが報告されています。レチノイドによって誘導される骨吸収は、ビタミンD3、食事からのカルシウム摂取量、そして或いは食事からのリン摂取量に依存していないようです。
ビタミンAとDの両方が健康に必須なので、レチノール補給量の安全な上限値を観測しなければなりません。
ビタミンDと一般的に使用される薬剤との有意な相互作用:
ビタミンDは、多くの薬剤と相互作用を引き起こします。- 制酸薬-ほとんどの制酸薬にアルミニウムが含まれています。ビタミンDは、吸収されるアルミニウムの量を増大させます。
- プレドニゾンなどのステロイド類は、ビタミンD代謝を阻害します。その結果、カルシウム吸収量が減少して、次第に骨量減少が増大します。
- 心臓薬(ジゴキシン、ジルチアゼム、カルディゼム、ディラコー、チアザック)-ビタミンDはカルシウム吸収に影響を与えます。カルシウム濃度は、心機能に影響を与えて、循環器薬の効果を変えるかもしれません。
- カルシウムチャンネルブロッカー(ベラパミル、カラン、ベレラン、ベレランPM、イソプチン、イソプチンSR、コベラ-HS)には、ビタミンD代謝を減少させる可能性があります。
- カルシポトリエン(ドボネックス、ダイボネックス)。カルシトリオールの合成誘導体の一つで、追加されたビタミンDによってこれらの薬剤の作用と副作用が増強する可能性があります。
- 肥満治療薬(オルリスタット、アライ、ゼニカル、或いは、コレスチラミン、クエストラン、ロコレスト、プレバリテ)は、ビタミンD吸収を減少させる可能性があります。
- エストロゲン類-血液中のビタミンD濃度を増加させている可能性があります。よって、プロゲステロン投与によって、骨代謝への恩恵が失われる可能性があります。
- イソニアジド(INH)-結核の治療薬であり、ビタミンDの血中濃度が上昇する可能性があります。
- サイアザイド系利尿薬によって、ビタミンDの作用が増加し、血中カルシウム濃度が上昇することがあります。
- 鎮痙薬-フェノバルビタールやフェニトインは、ビタミンDの使用を加速させることによって、ビタミンD濃度を低下させることがあります。
- 鉱油-ビタミンD吸収と干渉することが有ります。
Vitamin D Serum 検査結果サンプル英語版 ◆日本語の検査結果準備中
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