Metabolomic Profile メタボロミック検査：全血および血清
メタボリック症候群、特にアディポネクチンに注目します。検体は全血と血清が必要です。
メタボロミック検査は、メタボリック症候群のリスクがある患者の、メタボリック症候群の傾向を評価します。メタボロミック検査では、患者がメタボリック症候群を発症するリスクを反映する五種類のバイオマーカーを評価します。五種類のバイオマーカーは、中心機能としてのインシュリン抵抗性と肥満に関するものと、心血管代謝に関するものに分類できます。メタボリック症候群の人を識別することは、2型糖尿病と心冠状動脈疾患のリスク増加と関係しているので、重要なことです。
ターンアラウンドタイム 7～9日
詳細情報
成人発症性糖尿病、関連する疾患の症状が進行する前に、メタボリック症候群を検出する事が益々重要で、ドクターズデータ社はメタボロミック検査を提供することにしました。この検査は、リスク患者のメタボリック症候群の傾向を評価することを目的としています。メタボリック症候群は、人生の如何なるステージでも起こりえます。過去二十年で、メタボリック症候群の患者数は増加しました。2006年の時点で、米国人青年の13%、中高年の24%、そして老年（70歳以上）の40%がメタボリック症候群に罹患していると推定されています。
メタボリック症候群に罹患している人の数は増えているのですが、人の遺伝子には変化がありません。エピジェネティック（後生的）な、制御可能な要因が明らかにメタボリック症候群の発症に役割を演じているのです。影響を及ぼしていると思われる要因には、肥満、インスリン抵抗性、多嚢胞性卵巣症候群、ホルモンのアンバランス、そして、喫煙やデスクワークなどの不健康なライフスタイルが含まれます。過剰な栄養、貧困な食事（加工食、高脂肪、多塩、多糖の無駄なカロリー食）が、デスクワークなどの不健康な生活と組み合わさり、遺伝子プログラムに干渉します。その結果、過剰なカロリーを脂肪として貯蔵するようになるのです。脂肪細胞（アディポサイト）は、視床下部もしくは免疫機能と相互作用し、炎症促進性や抗炎症性作用がある、ホルモン（アディポカイン）を産生します。アディポカイン濃度の変調が、メタボリック症候群で観察されます。
メタボロミック検査に含まれる検査項目を以下に列挙します。
- ヘモグロビンA1c(HBA1c)：赤血球の寿命中の平均血中グルコース濃度を推定します。
- インシュリン：濃度は、II型糖尿病で早期に上昇し、膵島ベータ細胞が機能を失うにつれて減少します。
- 高感度C-リアクティブプロテイン(hs-CRP)：循環器疾患のリスクを推定します。
- レプチン：レプチンは、アディポサイトによって産生され、視床下部に満腹信号を送ります。循環血中のレプチン濃度が上昇するのは、脂肪細胞が豊富の存在することと関係し、レプチン耐性が生じる事があります。このアディポカイン濃度が高いのは、炎症促進性作用があります。そして、レプチンは動脈の泡沫細胞形成を加速させます。
- アディポネクチン：インシュリン感受性を改善し、アディポサイトでのグルコース吸収を刺激します。そして、インビトロでは、アディポネクチンが、泡沫細胞への脂肪集積を低下させることが証明されています。この抗炎症性アディポカインの濃度の極端な低下は、ある種の癌のリスクを増大させます。
- アディポネクチンに対するレプチンの比：アディポネクチンに対するレプチンの比は、様々な健康状態を敏感な指標となり得ます。
- ウェストのサイズが増加したり、ボディマスインデックス(BMI)>30
- トリグリセリド濃度が高かったり、コレステロールに対する治療が必要であったりする。
- HDLコレステロールの値が低かったり、コレステロールに対する治療が必要であったりする。
- 高血圧や、高血圧への治療が必要。
- 空腹時血糖値>100mg/dL
- 循環器疾患や高コレステロールｙII型糖尿病の家族歴や病歴
- 慢性炎症性疾患の病歴
キヌレニン代謝については?
肥満以外のメタボリック症候群のリスク因子と、これから発症する慢性疾患は、進行するまで無症状であることがあります。動脈硬化、II型糖尿病、或いは心不全などの発症を予防する最大の機会は、早期の無症状であるメタボリック症候群の間なのです。早期発見と食事への介入と生活習慣の改善によって、症状の発症や疾患との合併症を予防できます。このメタボロミック検査によって、医療従事者は、メタボリック症候群を早期に発見できるようになります。
